用量設定試験. 調製液は、2.0 M 原液を溶媒との混合により公比 2 で段階希釈して作製した。 形質転換試験で用いる処理濃度を決定するため、用量設定試験として細胞増殖試験を行った。細胞を 0.25%トリプシンを用いて剥離した後、細胞濃度 0.7×104 個/mL の懸濁液とした。この細胞懸濁液 2 mL (1.4×104 個) を 6 ウェルプレートに分注し (3 ウェル/群)、4 日間培養した。被 験物質の処理は、播種 4 日後に培地を交換し (2 mL/ウェル)、最終濃度の 200 倍濃度液を各ウェ ルに 10 μL ずつ添加することで実施した。播種 7 日後に培地を捨て (3 日間処理)、メタノールで固定後、0.1%クリスタルバイオレット液で染色した。 ウェル内に色素抽出液 (0.02 M 塩酸、50%エタノール) を 2 mL ずつ注入し、色素抽出した。各抽出液を100 μL 取り、96 ウェルプレートに移し、マイクロプレートリーダー (SUNRISE CLASSIC、 Tecan) を用いて吸光度 (540 nm) を測定した。各濃度群での相対細胞増殖率 (%) は次の式によって求めた。
用量設定試験. 形質転換試験に用いる被験物質の適正な処理濃度を求めるため、用量設定試験を行った。Bhas 40%の相対細胞増殖率を示した (図 1 左、表 1)。そこで濃度を 0.50、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0 mMに設定し、2 回目の用量設定試験を行った。その結果、5.0 mM で約 30%の相対細胞増殖率が見られた (図 1 右、表 2)。これらの結果をもとに、形質転換試験における濃度を 2 回目の用量設定試験と同じ濃度に設定した。